【ウキフカセ釣り】寒グレの攻略法!厳寒期、冬のメジナの釣り方、仕掛け、コツを徹底解説
水温の下がりきる冬場は、磯周りからエサ取りが減り、良型のメジナ(グレ)に出会える好シーズンです。
しかし、魚自体の活性は低いことが多く釣り方を間違えると全く釣れないというような難しい時期とも言えます。
今回は、そんな厳寒期に釣れる寒グレの攻略法を徹底解説していきます!!
この記事では、寒グレの攻略方を初心者から中級者に向けて分かりやすく解説しています。
寒グレとは
寒グレは、12月後半から2月いっぱいまでの厳寒期に狙えるメジナ(グレ)の呼び名です。
一般的に、大型が数釣れることもある為、グレ釣りのベストシーズンとされています。
とはいっても、低水温の影響で活性が極端に低いこともあり、棚が深い、アタリが小さいなど、難しい要素がてんこ盛りなのも寒グレ釣りの特徴です。
寒グレ釣りは難易度が高いものの、その分釣れた時の喜びが大きく、食味も最高です。
冬の釣りならではの静かな自然の中で、寒グレとの駆け引きを楽しむことができるのが魅力と言えます。
寒グレの攻略法を解説する前にまずは寒グレの特徴について整理しましょう!!
ベストシーズンとは言っても簡単に釣れるわけではない寒グレ。その渋いグレを攻略するのも寒グレ釣りの楽しさでもあるんだ
寒グレの特徴
寒グレには主に以下のような特徴があります。
活性が低い
基本的に魚は水温が下がると行動量が少なくなり、住処である岩場から離れなくなります。
厳寒期ではメジナも活性が低い状態である事が多いです。
タナが深い
活性が低いと、撒き餌への反応が鈍くなり浅い層へ浮いてこなくなります。
また、冬時期の海面付近の水温は安定せず低いので、この時期のメジナは水温の安定する深場を好むようになります。
そのため狙うべきタナは、水温が高い時期に比べて深くなります。
メジナは、高水温期だと1ヒロ~2ヒロ程まで喰いあがってくることがありますが、寒グレの場合は竿1本~2本(5mから10m)くらいまでタナが深くなることがあります。
タナの範囲が狭い
寒グレはタナが深いことに加え、喰う範囲も狭くなる傾向があります。
高水温期であれば、多少狙いダナの設定がてきとうでも喰ってきますが、寒グレは数センチ単位で調節する必要があります。
そのため、普段よりもより慎重にウキ下を刻んで探っていく必要があります。
喰いが浅い
メジナの活性が低いと当然喰いも浅くなります。
オキアミを口に入れてもそれ以上飲み込まなかったり、吐き出してしまう事が多いようです。
メジナは、基本的に餌を吐いたり咥えたりを繰り返しながら捕食する魚です。冬のメジナはそれが顕著に表れる時期であると考えればよいでしょう。
そのため、アタリがあって合わせても掛からなかったり、掛かってもバレてしまうことが多いのも寒グレ釣りの難しさです。
流れを嫌う
冬時期のメジナは、潮の速い釣り場よりも、比較的潮の落ち着いたポイントの方が良いことが多いです。
特に、大型になるほどその傾向が強く、潮の緩いエリアの深ダナで喰ってくる事もよくあります。
また、冬のメジナはサラシも嫌います。
サラシの発生している場所は、水と空気が混ざり水温が極端に低くなります。そのため、冬時期は水温の安定しないサラシ場よりも安定する穏やかな海の深場を好む傾向があります。
大型が多い
寒グレ釣りの魅力は何といっても大型が出やすいというところです。
磯周りからエサ取りが消え、大型の潜む深ダナの根周りを狙えるのは基本的にこの時期だけです。
また、この冬の時期は産卵前の為、大型のメジナも活発に餌をとるため釣れやすいとされています。
ですが、冬の大型が餌を食うのは底付近の根周りの為、ラインブレイクのリスクも当然上がります。
特に冬の大型は掛かっても簡単には釣りあげることはできないことは頭に入れておこう
口太がメイン
冬時期は高水温を好む尾長メジナ(尾長グレ)は狙いずらくなります。
そのため冬は、根の際に居つく口太がメンターゲットになります。
しかし、近年は、海水温の上昇により冬場でも大型の尾長メジナが釣れることも少なくありません。
脂が乗って美味しい
メジナは冬が一番美味しいとされています。
魚は、水温が下がると、寒さから自らの身を守るために身に脂肪を蓄えます。
メジナに限らず、冬の魚はとにかく脂が乗っておいしいので、ぜひ釣って調理まで楽しんでみましょう。
メジナ(グレ)のおすすめの食べ方についての記事はこちら↓
寒グレ(寒メジナ)の攻略法
寒グレの攻略法について初心者の方でも分かりやすく解説していきます。
釣り場
冬のメジナ釣りでは、釣り場選びが特に重要です、
寒グレの釣り場選びで一番重要なポイントは水深です。
先ほど寒グレの特徴としてとり上げたように、冬場のメジナは深場を好みます。
水深の浅い釣り場は、水温が下がって安定しないので魚が皆無で餌が一度も取られずボウズ、という事も多々あります。
少なくとも、水深が7,8m以上ある釣り場が好ましいです。
また、潮が早すぎず、サラシが少ないという条件が加わればさらに良いです。
そして、冬の大型メジナは根に居つくことが多いため、海底に根が点在する釣り場であることもポイントになります。海底が砂地であるなどした場合は期待が薄くなりますので注意しましょう。
この内容はあくまで平均的に考えた場合のポイントですので、冬であれば常にこのポイントが通用するわけではありません。参考程度に考え地元の釣り情報などで最適なポイントを選定しましょう。
仕掛け
仕掛けに関しては正直正解はありません。
釣りの上手い人も皆それぞれ違った仕掛けで同じだけの釣果を出しています。
ですので今回は、冬のメジナ釣り仕掛けの基本的なポイントとタックルの具体例を紹介していきます。
仕掛けで考えるポイント
冬のメジナは活性があまり高くなく、繊細な釣りが求められます。そのため、全体的に軽くフワッと流していく釣りが基本となります。
個人的には、オモリを極力使わない全遊動仕掛けがおススメで、確実だと考えています。
ウキ止めを付けてしまうと魚が喰ったときにウキの抵抗が魚のに乗り、活性の低い寒グレは餌を離してしまう確率が高くなります。
また、水深の深い釣り場の深ダナまで仕掛けとコマセと同調させながら流す必要がある為、コマセと同じスピードを保ちながら沈んでいく沈め釣りが効果を発揮します。
デメリットとして、細かいアタリを取りずらいという点が挙げられるので、自分の得意な仕掛けで挑みましょう。
全遊動仕掛けを軸にした仕掛けのポイントをパーツごとに解説します↓
タックル
磯竿はメジナ(グレ)用の磯竿であれば基本的にはなんでもかまいません。釣り場で出る魚のサイズに合わせましょう。
大型が多く出る季節なので、気持ち強めのタックルで挑むのが良いかもしれません。
リールは、レバーブレーキタイプが好ましいです。
冬は根の際で大型が喰うことが多いので、瞬時に糸を送り出せるレバーブレーキがあると確実にキャッチ率が上がります。
道糸
オモリを極力使わない釣りでは、仕掛けの操作が命です。
冬の釣りでは、仕掛けを長時間流す為、途中のライン修正が必要になります。そのような操作をしやすくするため細糸をおすすめします。
ナイロンの1.5号がベストです。
根だらけの釣り場だったり、50オーバーが出るような釣り場の場合は、1.75号~2号を使うのが良いでしょう。
ウキ
長時間仕掛けを流す冬の釣りでは、流していくとどうしてもコマセの帯から外れてしまいます。
そのため全遊動仕掛けの場合は、潮ノリが良くキープ力のある大きめサイズ、下膨れタイプのウキが使いやすいでしょう。
浮力は、0~00号を使用します。メーカーによって異なりますが、0~00までの浮力を細分化した浮力のウキも出ているので数種類持っていると沈み速度を調節でき、より繊細な釣りができます。
例としては、釣研のエイジアなどの形が扱いやすいです↓
半遊動仕掛けでは、できるだけグレに引き込み抵抗を与えないよう小型でスリムなウキを選択します。
活性の低いメジナに対してフワッとアプローチできるようガン玉はあまり使いたくないので、浮力の小さいウキをそろえましょう。
0、G5、B、3B、これくらいそろえておけば大体の状況で対応できます。
例を挙げるとインセンドは超おススメです↓
0号、G5あたりを軸に使い、仕掛けがなじまなかったり、タナが極端に深い場合などはもう少しウキの浮力を上げ、オモリを足していくと良いでしょう。
ハリス
ハリスも釣り場によって好ましい号数が変わります。
基本的に渋い冬のメジナは喰わせることを最優先にするため、細めのハリスを使うことが多いです。
私は、基本的には1.5号を使い、活性が極端に低い時は1.25号に落とすこともあります。
細ハリスで大型とファイトすることになるので、できれば高品質なハリスを使いたいところです。
SUNLINEから出ているブラックストリームは、最強に強く、魚にもバレにくいため愛用しています↓↓
オモリ
オモリは極力使わないですが、風が強かったりタナが極端に深い場合には使うことがあります。
オモリを使う際のポイントは、オモリを付ける位置です。
オモリを付ける際は、ストッパーのすぐ下に付けることが多いです。
ストッパーの近くではなく、針の近くにオモリを付けてしまうと、活性の低い冬のメジナは警戒して喰いません。
針を沈めるというよりも、仕掛け全体を安定させるまたは、入れ込むという意味合いでオモリを使います。
オモリを使う時の注意点
寒グレはタナの範囲が狭いためオモリも付けて仕掛けが入るスピードが速まると、メジナのタナをすぐに通り過ぎてしまいます。そのため、仕掛けを張ってタナをキープさせるなどのテクニックが必要になります。これは簡単にできるものではないため、初心者の方はオモリ多く使わないと成立しない状況の場合は半遊動仕掛けを使うのが良いかもしれません。
ハリ
針は、軽くて小さいものを使うのがベターです。グレ針の3号~5号くらいまでをそろえておきましょう。
また、グレバリの中でも軽量のものを選びましょう。
渋い冬のメジナに餌を吸い込ませるため餌を小さく付けたいので、針も小型の物を使います。
また、針の重量は刺しエサの沈み速度に大きく影響します。フワフワとオキアミを落としたい寒グレ釣りでは軽い針を使うと効果的です。
冬のメジナ釣りで絶対的おすすめな針はがまかつのファイングレです。冬はほとんどこの針を使っています↓
仕掛けのまとめ
以上のポイントを踏まえて仕掛けを作ると以下のようになります。
冬と言ってもこの仕掛けだけが正解ではありません。厳寒期と言われる季節でも浅い層までメジナが浮いてくることもあります。
海の状況に合わせて最適な仕掛けを組みましょう。
釣り方のポイント
狙いどころ
水深のある釣り場であることを前提して、寒グレの狙いどころをまとめると
- 水深の落ち込んでいる場所
- 根の際
- 潮目
こんな感じです。
冬のメジナは、そのポイントでもとくに水深のある所に集まるため、水深の落ち込んでいるポイントは冬にグレが集まりやすいポイントです。
深みにたまっているであろうメジナをウキを沈めて探ります。
エサ取りの少ないこの時期は根の際を直接狙えます。冬でも根に居ついてる個体は根をつたって浅く浮いてくることもあるので海をしっかり観察して臨機応変に仕掛け調整を行いましょう。
根際の釣りに関しては後程詳しく解説します。
潮目もやはり欠かせないポイントです。
潮目には活性の高い個体がたまっていることもあり、数を釣りやすいポイントです。また、潮目に発生する潜り潮に仕掛けを吸い込ませることによって、深ダナを狙いやすくなります。
冬でも潮目は一番重要なキーポイントとなるので海をよく観察しましょう。
ラインテンション
冬の釣りで一番重要で一番難しいところがラインテンションです。
長時間仕掛けを流す為、流していくうちにどうしてもラインが膨らんでしまいます。
ラインが張れず余分な糸が出て膨らんでしまうと仕掛けも引っ張られ、深ダナでコマセと合わせるのが難しくなります。
また、冬のメジナはアタリが弱くラインの動きでアタリを取る沈め釣りでは、ラインテンションをかけていないと小さなアタリを見逃してしまいます。
高水温期の活性の高いメジナの場合は、道糸の多少の緩み、膨らみがあってもラインをひったくるような強いアタリが出ますが、寒グレの場合はラインが少し張るか、道糸にコツンコツンと微妙な魚信が来るなど、かなり集中していないと見逃してしまうようなアタリであることが多いです。
冬の釣りでは、ラインの張り方でかなり釣果が分かれるキモの部分になります。
沈め釣りで寒グレを狙っていてうまく仕掛けが張れず、アタリが出ないのに餌が取られたりする場合は、メジナが餌を咥えてラインにアタリが出る前に吐き出してしまっている可能性があります。
そのような場合は更に仕掛けの張りを意識してみましょう。
初心者の方などで張りを作るのは難しい場合は、半遊動仕掛けに変えて、ウキでアタリを見極める釣りにするという手もあります。
根際の釣り
冬時期は根際の釣りがアツい時期でもあります。
エサ取りが少ないため、大型の潜む足元の磯際やハナレ根をダイレクトに狙うことができます。
タナが深くなる寒グレの季節でも、磯際では岩をつたって浮いてくる個体もいるので、上から下まで丁寧に探る必要があります。
また、磯際にはサラシによる払い出しの流れが生じやすくなります。
際から仕掛けを離すと釣れないので、サラシの下に仕掛けごと沈めてしまう釣りが有効です。
また、磯際にオキアミを沿わすことが必要な為、ガン玉を段打ちして仕掛けを立てながら沈めていきましょう。
磯際での仕掛けの例です。
磯際では、躊躇なくオモリを使うことが大切です。
流れが速くて仕掛けが立たないときは、3Bほどのウキを使って、オモリも3段打ちにするなどしても良いでしょう。
アタリは、ウキが見えるまではウキでアタリを取り、見えなくなったら糸を張って、ラインでアタリを取るのが基本です。
磯際を狙えるのも寒グレの魅力!ぜひ一度狙ってみよう!
付けエサの工夫
寒グレ釣りで大切なことはたくさんありますが、刺しエサを考えるのも非常に大切です。
ズバリ一番重要なのはオキアミ小さく付けることです!
繊細な寒グレは、オキアミが大きいと警戒して喰いません。
また、大きいオキアミは口に入れたとしても食い込みが悪く、すぐに吐き出されてしまうことが多いです。
そのため、針も小さいものを使ってオキアミも目立たないよう頭を取って極力小さく付けましょう。
遠投しない場合は、頭を取って頭側から針をいれる腹掛けにするのが良いでしょう。
ポイントは針先と耳をしっかりとオキアミの中入れ込むことです。
そしてオキアミの種類は生オキアミが一番良いです。
エサ取りの多い場合は、硬めの加工オキアミを使うのは効果的ですが冬のエサ取りの少ない時期は、食い込みの一番良い生オキアミが最適です。
食い込みが極端に悪い場合は生オキアミの殻をむいた、むき身も効果的です。
殻を剥くのは少々手間になりますが釣果に影響する場合があるので試してみましょう。
生オキアミはコマセに混ぜるオキアミブロックからとっても良いですが、サイズが小さいオキアミは意外と取れないのでこちらのパック餌を使うのもおすすめです↓
コマセの工夫
冬場はタナが深くなるため、海底付近まで届きやすい比較的重めの餌作りがポイントです。
また活性の低いメジナを少しでも活性づける必要がある為、集魚効果も重視するべきです。
いつも使っているコマセに一つ集魚効果と比重のある配合剤を混ぜてみましょう。
冬場のグレ釣りにおすすめなのはマルキューの「爆寄せグレ」です。冬はみんな使てますね。
まとめ
今回は、「寒グレ」について深堀りしてみました。
寒グレ攻略のポイントとなるワードをまとめると
- 深ダナ狙い
- 仕掛けの張りを意識
- フワフワ釣法
- 細ハリス小バリ小餌
- 際狙い
ざっとこんなところでしょうか。
一番難しいシーズンと言っても良い厳寒期のメジナ狙いですが、しかっりと釣り方を理解したうえで挑めば爆発的な釣果を期待できる季節とも言えます。
ぜひこのキーワードを思い出して、冬の大型メジナ狙ってみてください!!
冬の釣りは寒さとの勝負でもあります。冬の釣りで何を着れば良いのか、おすすめ商品を交えて解説しているので一緒にお読みください!!
関連記事!!
コメント