初心者におすすめの磯釣りの外道「アイゴ」を深堀!狙い方や美味しい食べ方・レシピ・調理法を紹介
磯釣りを始めたばかりの初心者の方にとって、狙った魚が釣れないことはよくあることです。
特にメジナ(グレ)、クロダイ(チヌ)狙いの時などは中々本命にたどり着けないことも多々あります。
しかし、そんなときに外道として釣れる「アイゴ」(関西ではバリ)は、実は初心者にとてもおすすめのターゲットです。
この記事では、アイゴの特徴や釣り方、美味しい食べ方まで詳しく解説していきます。
アイゴを正しく理解し、釣りの楽しさをより深めていきましょう。

磯釣りをしていく上で度々登場する「アイゴ」。この記事を読んでアイゴについての知識を深めよう!
アイゴとはどんな魚か?
アイゴは磯や防波堤周りに生息する海水魚で、体長は最大で40cmほどに成長します。
磯で釣れるアイゴのアベレージサイズは30㎝~35㎝程に感じます。
体は楕円形で側扁しており、茶色や黄色の斑点模様が特徴的です。
成魚になると体色がやや暗くなり、背びれや腹びれには毒棘(どくきょく)があるため、取り扱いには注意が必要です。
見た目は可愛らしいですが、この棘に刺されると激しい痛みを伴うため、釣り上げた際には慎重に扱う必要があります。

アイゴのヒレには毒があるから、釣れてもむやみに触るのはダメと覚えておこう。
アイゴの生態と分布
アイゴは日本全国の沿岸部に広く分布しており、特に温暖な地域では年間を通して見ることができます。
雑食性で、主に海藻や付着生物を食べています。
そのため、エサを選ばず比較的簡単に釣れるのが特徴です。
水深の浅い岩礁帯や防波堤の周りによく生息し、潮の流れが穏やかな場所を好む傾向があります。
群れで行動することが多いため、一度釣れ始めると連続して釣れることも珍しくありません。
アイゴは磯釣りの嫌われ者?
アイゴは磯釣りの外道として知られており、嫌われる理由は主に以下の3つです。
- 毒棘がある
アイゴの背びれ・腹びれ・尻びれには毒のある棘があり、うっかり刺されると激しい痛みを伴います。釣り初心者が不用意に触ってしまうと、思わぬ怪我につながることもあるため注意が必要です。 - 匂いが独特
釣り上げると独特の磯臭さがあり、これが苦手な人も多いです。特に内臓(腸内の排泄物)の処理を適切に行わないと、臭みが残りやすいため、食用とする際には丁寧な下処理が求められます。 - 本命の魚を狙っているときに邪魔になる
メジナ(グレ)やクロダイを狙っているときに、アイゴが次々と釣れてしまうことがあります。特にグレ釣りを楽しんでいるときにアイゴが多く掛かると、釣り人のテンションが下がることも少なくありません。
初心者にアイゴ釣りを勧めたい理由
アイゴは釣り人の間では敬遠されがちですが、初心者にとっては非常に良いターゲットです。その理由をいくつか挙げてみます。
- とにかくよく釣れる!
アイゴは雑食性で食欲旺盛なため、数釣りが楽しめます。初心者でも簡単に釣果を上げることができ、釣りの楽しさを実感しやすい魚です。 - 引きが強い!
良く釣れる割にサイズが大きく、釣り上げるまでの引きが非常に強く、ファイト感を楽しめます。アイゴは意外と力強く、釣りの醍醐味を味わうにはぴったりのターゲットです。 - 釣りの練習に最適!
ウキ釣りやフカセ釣りの基本を学ぶのにぴったりなターゲットです。ウキの動きを読む練習や、アワセのタイミングを掴む練習にもなり、初心者がスキルアップするのに適しています。

アイゴは、比較的簡単に連れて初心者でも強烈な引きを味わうことのできる好ターゲット。私自身も最初に釣ったアイゴで磯釣りにハマりました。
アイゴの釣り方
アイゴは磯や防波堤から手軽に狙えます。特におすすめなのがウキフカセ釣りです。
ウキフカセ釣りで狙う
ウキフカセ釣りは、コマセを撒きながら狙う釣り方で、アイゴが群れで寄ってくることが多いため効果的です。
アイゴは警戒心が薄いため、適切にコマセを撒けば短時間で群れを寄せることができ、安定した釣果が期待できます。
使用する仕掛け
- 竿:磯竿1号〜1.5号(長さ5m前後)
- リール:スピニングリール 2500〜3000番
- 道糸:ナイロンまたはフロロカーボン 2〜3号
- ハリス:フロロカーボン 1.5号
- ウキ:小型の円錐ウキ(0~B程度)
- 針:グレ針4号~6号
このような一般的なメジナ(グレ)釣り仕掛けで大丈夫です。
アイゴは、口の小さな魚なので針は小さめを使いましょう。チヌ針などでも釣れますが、サイズが小さく魚が吸い込みやすいグレバリが好ましいです。
エサはグレ釣り用の餌で代用可能
アイゴは雑食性なので、グレ釣り用の配合エサやオキアミで十分釣ることができます。
撒き餌の配合例
- オキアミ3㎏
- パン粉1㎏
- グレ用の配合餌一袋
アイゴを釣るのにおすすめの配合餌は、
アイゴに適した釣り場
アイゴは磯や防波堤周りの岩礁帯に多く生息しています。具体的には以下のようなポイントがおすすめです。
- 磯場(ゴツゴツした岩場)
- 防波堤の際やテトラポッド周り
- 潮通しの良いポイント
基本的にはメジナやクロダイの釣れるポイントではどこでも釣れる魚ですが、水深がドン深で潮が速い釣り場や、完全は砂地、河口域などでは釣れにくいので注意しましょう。
潮が緩く、水深が浅く、砂地と岩礁帯が交じりあうポイントがベストです。
アイゴは美味しいのか?
「アイゴは臭い魚」というイメージがありますが、これは体表の粘液や内臓に由来するものです。
しかし、適切に処理を施せば、その臭みを取り除くことができ、非常に美味しく食べることができます。
特に冬場のアイゴは脂がのり、身に甘みが増しているため、上質な白身魚として楽しむことができます。
釣ってすぐに血抜きを行い、内臓を丁寧に取り除いた上で冷海水で締めることで、鮮度を保ちつつ臭みを抑えることができます。
このひと手間をかけることで、アイゴの本来の美味しさを存分に味わうことができるのです。

アイゴは適切な下処理を行えば、クセが少なく美味しく食べられる魚なのです。
アイゴのおすすめの食べ方とレシピ|初心者でも簡単にできる美味しい調理法
アイゴ(バリ)は、調理次第で絶品の味わいを楽しめます。
初心者でも簡単にできるアイゴのおすすめの食べ方とレシピを紹介します。
アイゴの下処理のポイント
アイゴを美味しく食べるためには、下処理が重要です。
特に、アイゴの内臓には独特の臭みがあるため、丁寧に処理しましょう。
基本の下処理手順
- 毒のあるヒレを切る
アイゴの背びれや腹びれには毒があるため、キッチンばさみや包丁を使って慎重に切り取ります。アイゴのヒレは、危険な為釣り場で処理してしまうことをお勧めします。 - うろこを取る
包丁の背やスケーラーでしっかりとうろこを落とします。 - 内臓を取り除く
アイゴの腹を開き、内臓を丁寧に取り除きます。血合いもしっかりと洗い流しましょう。 - 塩水で洗う
臭みを取るために、軽く塩水につけて洗うとよいでしょう。
アイゴのさばき方やヒレの処理の仕方が分からず不安な方は、こちらの動画を参考にして下さい↓
アイゴの刺身|新鮮な味を楽しむ
アイゴは新鮮であれば刺身で食べるのが一番美味しいです。しっかりと下処理を行えば、臭みもなく、さっぱりとした味わいが楽しめます。
材料(2人分)
- アイゴ(新鮮なもの)1匹
- 醤油 適量
- わさび 適量
- 大葉・ミョウガ(お好みで)
作り方
- 三枚おろしにしたアイゴの皮を引きます。
- 食べやすい大きさに切り、冷蔵庫で少し冷やします。
- お皿に盛り付け、大葉やミョウガを添えて完成です。
ポイント
- 新鮮なうちに食べるのがベスト。
- 皮を引いた後、少し氷水にさらすと身が締まります。
アイゴの干物|旨味を引き出すシンプル調理
干物にすることで、アイゴの旨味が凝縮され、長く保存もできます。
アイゴは干物で有名な魚である為、とても干物との相性が良いです。ぜひ一度作ってみてください。
材料
- アイゴ 1匹
- 塩 大さじ2
- 水 500ml
作り方
- アイゴを三枚におろし、軽く塩水(塩大さじ2を500mlの水に溶かしたもの)に30分ほど漬けます。
- 水気を拭き取り、風通しの良い場所で半日ほど干します。
- フライパンやグリルで焼き、香ばしく仕上げて完成です。
ポイント
- 天日干しすると風味が増します。
- 低温のオーブンでじっくり乾燥させる方法もおすすめ。
アイゴのから揚げ|カリッとジューシーな仕上がり
揚げることで臭みが消え、子どもから大人まで楽しめる一品になります。
材料
- アイゴ(小さめのもの)1匹
- 片栗粉 適量
- 醤油 大さじ1
- 酒 大さじ1
- おろしにんにく 少々
- おろし生姜 少々
- 揚げ油 適量
作り方
- アイゴを一口大に切り、醤油・酒・にんにく・生姜で30分ほど漬けます。
- 片栗粉をまぶし、170℃の油でカリッと揚げます。
- お皿に盛り付け、お好みでレモンを添えて完成。
ポイント
- 下味をしっかりつけることで臭みが消えます。
- 二度揚げするとよりカリッと仕上がります。
アイゴのフライ|サクサクの食感が楽しい
パン粉をつけて揚げることで、外はサクサク、中はふっくらと仕上がります。
材料
- アイゴ 1匹
- 塩・こしょう 適量
- 小麦粉 適量
- 卵 1個
- パン粉 適量
- 揚げ油 適量
作り方
- 三枚おろしにしたアイゴを適当な大きさに切り、塩・こしょうをふります。
- 小麦粉、溶き卵、パン粉の順につけます。
- 170℃の油でこんがりと揚げて完成。
ポイント
- タルタルソースやレモンを添えるとさらに美味しい。
- しっかりと水気を拭き取ることでカリッと揚がります。
アイゴの漬け|ご飯のお供やおつまみにぴったり
漬けにすることで旨味が増し、ご飯にもよく合います。
材料
- アイゴ(刺身用)1匹
- 醤油 大さじ2
- みりん 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
- ごま油 少々
- 白ごま 適量
- 卵黄(お好みで)
作り方
- 刺身用のアイゴを食べやすい大きさに切ります。
- 醤油・みりん・砂糖・ごま油を混ぜた漬けダレに30分ほど漬け込みます。
- ご飯にのせて卵黄を添えたり、おつまみとして楽しみます。
ポイント
- しっかり漬け込むことで味がなじみます。
- 漬け丼にすると相性抜群。
まとめ
アイゴは磯釣りでは外道とされることが多い魚ですが、実は初心者にとって非常に優れたターゲットであることが分かります。
数釣りが楽しめ、引きの強さを体験できるため、釣りの基本を学ぶのに最適な魚です。
また、釣り方に関しても、ウキフカセ釣りを基本としながら、比較的シンプルな仕掛けで狙うことができるため、初心者でも気軽にチャレンジすることが可能です。
さらに、アイゴは臭みがあると敬遠されがちですが、適切な下処理を施すことで美味しく食べることができます。
血抜きをしっかり行い、内臓を素早く処理することで、独特の臭いを抑えることができ、干物や刺身、から揚げなど様々な料理で楽しむことができます。
特に干物にすると旨味が凝縮され、磯の風味を活かした美味しい一品になります。
釣りの練習にも最適で、食べても美味しいアイゴは、初心者が釣りの魅力を存分に味わうための格好のターゲットです。
毒棘には注意が必要ですが、正しい知識を持っていれば問題なく安全に扱うことができます。
磯釣りを始めたばかりの方は、ぜひアイゴを狙ってみてください。
釣りの楽しさを感じながら、アイゴの意外な魅力を発見できるはずです。
アイゴを釣ることを通して、釣りの技術を向上させ、さらに釣りの奥深さを楽しむことができるでしょう。
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