【サヨリの食べ方・調理法】プロが教えるおすすめ絶品レシピ5選!寄生虫の対処や下処理も徹底解説
透き通るような美しい魚体と、伸びた下顎が特徴的な「サヨリ」。
春の訪れを告げる魚として知られ、堤防釣りでも人気のターゲットです。
「たくさん釣れたけど、どうやって食べるのが一番美味しいの?」
「細長いから捌くのが難しそう…」
「エラに白い虫がいて怖いんだけど、食べられる?」
そんな疑問をお持ちの方へ。
実はサヨリは、「お刺身よし、揚げてよし、焼いてよし」の万能な高級魚です。
今回は釣りのプロフェッショナルである私が、サヨリの基礎知識から、誰もが気味悪がる寄生虫の真実、そしてサイズ(大小)に合わせたおすすめの食べ方・レシピ5選を徹底解説します。
これを読めば、サヨリ料理のレパートリーが一気に広がり、食卓が華やかになること間違いなしです!
サヨリってどんな魚?

サヨリ(細魚・針魚)は、ダツ目サヨリ科に属する魚です。
回遊魚であり、群れで行動するため、一度釣れ始めると「入れ食い」になることも多い楽しいターゲットです。
サイズによる呼び名の違い(重要)
サヨリは大きさによって適した調理法が異なります。
釣り人の間では、サイズによって以下のような愛称で呼ばれることがあります。
- エンピツ(鉛筆): 20cm以下の小型サイズ。鉛筆のように細いことから。唐揚げや干物がおすすめ。
- カンヌキ(閂): 30cm〜40cmを超える大型サイズ。扉のカンヌキのように太く立派なことから。刺し身や寿司などの生食が絶品。
寄生虫(サヨリヤドリムシ)は大丈夫?

サヨリのエラ蓋を開けると、ダンゴムシのような白い虫がついていることがよくあります。
これは「サヨリヤドリムシ」という寄生虫です。
結論: 人間に害はありません。
見た目は非常にグロテスクで驚きますが、アニサキスのように人間の胃壁を食い破ったり、食中毒を起こしたりすることはありません。
ただし、見た目が悪く食欲を減退させるため、下処理の段階で頭と一緒に取り除いて捨てれば全く問題ありません。安心して調理してください。
サヨリは美味しい?不味い?
サヨリは、クセのない透き通った白身が特徴で、料亭でも扱われる高級魚です。
上品な甘みと適度な歯ごたえがあり、非常に美味です。
- 見た目は美しいが「腹黒い」:
外見は美しい銀色ですが、お腹を開くと真っ黒な膜があります。ことわざで「腹黒い人」をサヨリに例えることがありますが、これが由来です。
重要:この黒い膜には苦味と臭みがあります。 これを丁寧に取り除くことが、サヨリを美味しく食べる最大のコツです。
サヨリの下処理方法

サヨリは身が薄く柔らかいため、包丁を優しく使うのがポイントです。
また、独特の「ぬめり」があるため、最初に塩で洗うことも大切です。
1. ぬめりとウロコを取る
全体に軽く塩を振り、手で優しくこすって「ぬめり」と細かいウロコを洗い流します。
サヨリのウロコは非常に剥がれやすいので、包丁を使わなくても手洗いで十分落ちます。もしくは、ペットボトルの蓋をウロコ取り代わりに使用する方法もあります。
2. 頭と内臓を落とす
胸ビレの後ろから包丁を入れ、頭を切り落とします。そのまま腹を肛門まで切り開き、内臓をかき出します。
※この時、エラについている寄生虫も頭と一緒に処分できます。
3. 黒い腹膜を洗う(最重要)
お腹の中にある「真っ黒な膜」を、親指の腹やササラ(または歯ブラシ)を使って、背骨に沿ってきれいにこすり洗い流します。
ここが白くなるまで洗うことで、苦味がなくなり、上品な味わいになります。
4. 大名おろしor手開き
サヨリは中骨が柔らかいため、普通の三枚おろしよりも、上身・中骨・下身に一気に切り分ける「大名おろし」が簡単です。
また、小型のサヨリであれば、包丁を使わずに指で開く「手開き」も可能です。
プロのワンポイント
生食(刺し身や寿司)にする場合は、皮を手で引きます。頭側からきっかけを作り、包丁の背で押さえながらゆっくり引っ張ると、銀色の美しい模様を残したまま皮が剥けます。
サヨリのおすすめの食べ方5選【詳細レシピ】
淡白で上品、しかし噛めば噛むほどに奥深い甘みが広がるサヨリ。
その味わいは「春の貴婦人」と呼ばれるにふさわしい気品があります。
ここでは、釣れたての鮮度だからこそ味わえる極上のレシピを5つ厳選しました。
料理の腕が一段上がったように感じる、プロ直伝のポイントも合わせてご紹介します。
① サヨリの刺し身(糸造り・鳴門造り)

30cmを超える「カンヌキ」サイズが釣れたら、迷わず刺し身でいただきましょう。
透き通るような美しい身は、口に入れるとプリッとした弾力があり、上品な脂と甘みが舌の上でとろけます。
特に春先のサヨリは旨味が強く、マダイやヒラメにも引けを取らない、釣り人だけが知る最高の贅沢です。
- 料理の特徴: コリコリとした食感と、噛むほどに広がる上品な甘み。
- おすすめサイズ: 大きいサイズ
- 調理時間: 10分
【材料】
- サヨリ(大型):適量
- 大葉、ツマ:適量
- わさび、生姜:お好みで
- 醤油:適量
【作り方】
- 皮を引く:
三枚におろしたサヨリの腹骨をすき取り、頭側から皮を引きます。銀色の皮目を残すときれいです。 - 切りつける:
身が薄いので、斜めに細く切る「糸造り(細切り)」にするのが一般的です。
※見た目にこだわりたい場合は、海苔を巻いて渦巻き状にする「鳴門造り」や、三つ編みにする「結びサヨリ」にすると、料亭のような仕上がりになります。 - 盛り付け:
大葉の上に盛り付け、わさびまたは生姜醤油でいただきます。
💡 プロの+α ポイント:昆布締めで旨味倍増
刺身にしたサヨリを昆布で挟んで半日ほど冷蔵庫で寝かせると、「昆布締め」になります。水分が抜けてねっとりとした食感になり、昆布の旨味が染み込んで、日本酒が止まらない絶品に進化します。
② サヨリの握り寿司

「自分で釣った魚で寿司を握る」。これぞ釣り人の特権であり、至高の楽しみ方です。
シャリの酸味がサヨリの淡白な甘みを引き立て、口の中でほどける感覚は回転寿司では絶対に味わえません。
銀色に輝くネタは見た目も美しく、食卓に出せば家族からの歓声が上がること間違いなしの一品です。
- 料理の特徴: 酢飯との相性が抜群。生姜やネギを添えると爽やかさが倍増します。
- おすすめサイズ: 大きいサイズ〜中型
- 調理時間: 20分
【材料】
- サヨリ:適量(皮を引いたもの)
- 酢飯:適量
- おろし生姜、刻みネギ:少々
- 醤油:少々
【作り方】
- ネタの準備:
三枚おろしにして皮を引いたサヨリを、寿司ネタのサイズに切ります。身が長い場合は半分に切るか、飾り切りを入れて折り返します。 - 酢洗い(お好みで):
そのままでも美味しいですが、サッと酢にくぐらせる(酢洗い)と身が引き締まり、魚の甘みが引き立ちます。 - 握る:
小さめのシャリを握り、サヨリを乗せます。 - 仕上げ:
ネタの上に少量のおろし生姜とネギを乗せれば完成。さっぱりとして何個でも食べられます。
💡 プロの+α ポイント:炙りで香ばしく
皮を引かずに、バーナーで皮目をサッと炙る「炙りサヨリ」もおすすめ。皮の下にある脂が溶け出し、香ばしさと濃厚な旨味がプラスされます。
▼家庭で本格的な炙り料理ができるガスバーナー
③ サヨリの天ぷら(松葉揚げ)

サヨリ料理の王道にして、最強の調理法が天ぷらです。
サクッとした衣をかじると、中からフワッフワの白身が現れ、熱々の湯気と共に上品な香りが立ち上ります。
キス(鱚)の天ぷらに似ていますが、サヨリの方がより味が濃く、風味豊かだと評する食通も多いです。
- 料理の特徴: サクサクの衣とふわふわの白身。「松葉おろし」にすると見た目も豪華。
- おすすめサイズ: 中型〜小さいサイズ
- 調理時間: 15分
【材料】
- サヨリ:数匹
- 天ぷら粉、冷水:適量
- 揚げ油:適量
- 塩(抹茶塩やカレー塩もおすすめ):適量
【作り方】
- 松葉おろし(中骨を取る):
頭を落とし、腹を開いて中骨を取り除きますが、尻尾の付け根だけ繋がった状態にします。尻尾を持って身をぶら下げると、松の葉のように見えることから「松葉揚げ」と呼ばれます。
※難しければ普通に開くだけでもOKです。 - 衣をつける:
身の部分に軽く打ち粉をし、天ぷら衣にくぐらせます。 - 揚げる:
170℃〜180℃の油でカラッと揚げます。身が薄いので、揚げ時間は短めで大丈夫です。 - 中骨も揚げる:
取り除いた中骨(背骨)も、低温でじっくり素揚げにして「骨せんべい」にすると、おつまみになります。
💡 プロの+α ポイント:梅肉巻きでさっぱりと
開いたサヨリの身に大葉と梅肉を乗せてくるくると巻き、爪楊枝で止めてから天ぷらにすると、梅の酸味がアクセントになった大人の天ぷらになります。
④ サヨリの唐揚げ(骨ごと絶品)

「小さい鉛筆サイズのサヨリしか釣れなかった…」とガッカリする必要はありません。
小型サヨリこそ、最強のビール泥棒に変身します。
骨も頭も柔らかいので、丸ごと揚げればスナック菓子感覚でボリボリと食べられ、子供のおやつやカルシウム補給にも最適です。
- 料理の特徴: 香ばしくてカルシウム満点。子供のおやつにも最適です。
- おすすめサイズ: 小さいサイズ(エンピツ)
- 調理時間: 10分
【材料】
- 小型サヨリ:たくさん
- 片栗粉:適量
- 塩コショウ:適量
- レモン:適量
【作り方】
- 簡単下処理:
頭と内臓を取り、お腹の黒い膜を洗います。小さいので開かなくてOK。筒切りのままで大丈夫です。 - 水分を拭く(重要):
キッチンペーパーでしっかり水気を取ります。水気が残っていると油ハネの原因になり、カラッと揚がりません。 - まぶして揚げる:
塩コショウを振り、片栗粉を全体にまぶします。170℃の油で、きつね色になるまでじっくり揚げます。 - 二度揚げ(コツ):
一度取り出して少し冷まし、高温でサッと二度揚げすると、骨までサクサクになります。レモンを絞ってどうぞ。
💡 プロの+α ポイント:カレー粉でアレンジ
塩コショウの代わりに、「カレー粉」と「コンソメ」を混ぜた衣で揚げると、子供が奪い合って食べる絶品スパイシー唐揚げになります。
⑤ サヨリの塩焼き

「シンプルイズベスト」を体現する料理。
余計な味付けをせず、塩だけで焼き上げることで、サヨリ本来の繊細な風味と旨味をダイレクトに感じられます。
焼けた皮の香ばしい匂いだけで、ご飯一杯、あるいはお酒一合がいけるほど食欲をそそります。
- 料理の特徴: 炭火やグリルで焼いた香ばしさは格別。酒の肴にぴったり。
- おすすめサイズ: 大きいサイズ
- 調理時間: 15分
【材料】
- サヨリ:適量(内臓処理済み)
- 塩:適量
- サラダ油:少々(網にくっつき防止)
【作り方】
- 飾り包丁:
内臓と黒い膜を取ったサヨリの水分を拭き、皮目に十字や斜めの切り込み(飾り包丁)を入れます。これで見栄えが良くなり、火の通りも均一になります。 - 塩を振る:
全体に塩を振り、10分ほど置きます。 - 串を打つ(できれば):
身が細長く反りやすいので、波打つように串を刺す「うねり串」にすると、ふっくらきれいに焼けます。 - 焼く:
グリルの網にサラダ油を塗り、中火で焼きます。焼きすぎると硬くなるので、皮に焦げ目がついたら裏返し、サッと火を通す程度で仕上げます。
💡 プロの+α ポイント:踊り串で料亭風に
串を打つ際に、魚が泳いでいるように波打たせて打つ「踊り串」をしてから焼くと、見た目の躍動感が出て、お祝いの席やおもてなし料理としても映えます。
▼魚を美しく焼くための必需品!ステンレス串
まとめ
今回は、春の堤防釣りの人気ターゲット「サヨリ」の食べ方について解説しました。
- 「寄生虫」と「黒い腹膜」をしっかり処理すれば怖くない!
- 大型(カンヌキ)は、刺し身や寿司で高級感を楽しむ
- 小型(エンピツ)は、唐揚げや天ぷらで骨ごと味わう
- 釣った直後の新鮮なサヨリは臭みがなく絶品
繊細な見た目に反して、しっかりとした旨味を持つサヨリ。
スーパーではなかなかお目にかかれない鮮度抜群のサヨリ料理を楽しめるのは、釣り人の特権です。
ぜひ今回ご紹介したレシピで、春の味覚を堪能してください。
それでは、良い釣りライフを!
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