【ネンブツダイの食べ方】唐揚げや刺し身などおすすめ調理法・レシピ5選!念仏鯛は食べれる?寄生虫は?似てる魚も解説!
ネンブツダイは、堤防釣りなどでよく釣れる小魚ですが、「食べられるの?」「寄生虫は大丈夫?」「下処理が面倒そう」と疑問を持つ人も多いはず。
実はこの魚、しっかりと処理すれば非常に美味しくいただける隠れた食材なんです。
今回は、ネンブツダイの特徴から釣れる時期、寄生虫の心配、そしておすすめの調理法5選まで、初心者にも分かりやすく解説します。
ネンブツダイとはどんな魚か?
ネンブツダイ(学名:Apogon semilineatus)は、スズキ目テンジクダイ科に属する小型魚で、体長は10cm前後が一般的。大きいものでも15cmほどです。
夜行性で、昼間は岩陰などに隠れ、夜になると活発にエサを探して泳ぎ回ります。
赤褐色の体に黒い縦縞模様があり、目が大きく、やや深海魚のような雰囲気を持っています。
「煮干しに似ている」「ウグイスダイと間違えやすい」といった声も多い魚です。
ネンブツダイに似ている魚「クロホシイシモチ」
クロホシイシモチは、ネンブツダイに非常に似ている魚です(上がネンブツダイ、下が黒星イシモチ)。
基本的に同じ魚として扱われる事が多いです。もちろん食べる際も味の違いはありませんので気にしなくても大丈夫です。
ネンブツダイの釣れる時期
ネンブツダイはほぼ一年中釣れる魚ですが、特に数が多くなるのは5月〜10月の暖かい時期です。夜釣りでは常夜灯周辺に群れており、サビキ仕掛けや小さなエビで手軽に狙えます。
また、投げ釣りや胴突き仕掛けにも反応するので、初心者でも比較的簡単に釣果が得られる魚種です。
ネンブツダイの釣り方
サビキ釣り
最もポピュラーな釣法。豆アジやイワシ狙いの外道としてかかってくることが多いですが、群れに当たれば数釣りも可能です。
たくさん群れていれば入れ食い状態となるので、初心者の方からすると嬉しい魚かもしれません。
ネンブツダイを狙うならばサビキ釣り一択でしょう。
ウキ釣り・胴突き仕掛け
夜間に常夜灯下で仕掛けを落とすと効果的。アミエビなどの撒き餌で寄せると、入れ食い状態になることも。
ルアー釣り(ジグヘッドワーム・マイクロジグなど)
活性の高い時は1g程度のメタルジグやライトゲーム用のワームにも反応。群れを見つけたら面白いターゲットになります。
実は、ネンブツダイは肉食で、小魚もた食べるためルアーに積極的にアタックしてきます。
ネンブツダイに寄生虫はいるか?
ネンブツダイに限らず、天然魚にはある程度の寄生虫がついている可能性があります。特に内臓部分や皮膚の表面には注意が必要ですが、ネンブツダイの場合はリスクは比較的低め。
ほとんど注意する必要は無いでしょう。
どの魚にも言えることですが、以下の点に注意すれば安心して食べられます。
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生食する場合は新鮮なうちに内臓を取り除く
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刺身以外は加熱調理がおすすめ
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身に異常がないか確認する(白い斑点など)
ネンブツダイは美味しいのか?
結論から言えば、ネンブツダイは美味しい魚です。
身は白身でクセがなく、加熱調理するとふっくらとした食感に。うま味もあり、しっかり調理すれば高級魚に負けない美味しさがあります。
小さいため骨が気になる方もいるかもしれませんが、唐揚げやつみれにすれば気にならず食べられます。
ネンブツダイの下処理
ネンブツダイは小型魚ですが、美味しく食べるためには下処理が重要です。
基本の下処理手順
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ウロコを取る:包丁またはスプーンで優しくこそげ落とします。
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頭を落とす(調理法による):唐揚げや南蛮漬けならそのままでも可。
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腹を開き、内臓を取り除く:エラも取り除き、血合いをきれいに洗う。
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よく水洗いし、キッチンペーパーで水気を拭き取る
丁寧な下処理が、臭みのない美味しいネンブツダイ料理のカギです。
また、釣り場での処理も重要でし一匹一匹血抜きをするようにましょう。
一番NGなのは、釣れたネンブツダイをバケツに入れて死んでしまうまで放置することです。
身も痛み、血が抜けないため、味にも影響してきますので注意しましょう。
ネンブツダイのおすすめの食べ方5選
① 唐揚げ
定番で最もおすすめの調理法。めちゃくちゃおいしいです!
下味に醤油・酒・ショウガ・ニンニクを加え、片栗粉をまぶしてカリッと揚げると、骨ごとバリバリ食べられます。
骨までサクサク食べられるので、栄養満点で無駄なし!釣って楽しい、食べて美味しい一石二鳥のレシピをご紹介します。
材料(2人分)
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ネンブツダイ … 10〜15匹(10〜15cmサイズ目安)
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醤油 … 大さじ2
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酒 … 大さじ1
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おろし生姜 … 小さじ1
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おろしにんにく … 小さじ1(※苦手なら省いてもOK)
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片栗粉 … 適量
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揚げ油 … 適量
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レモン or すだち … お好みで
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塩 … 少々(仕上げ用)
下処理の手順(とっても大事!)
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ウロコを取る
包丁の背やスプーンで、尾から頭に向かって優しくこそげ取ります。
※小さい魚なので手早く! -
エラと内臓を取る
腹を切り開いて内臓を取り、エラも忘れずに取り除きましょう。血合いもよく洗い流します。 -
水気を拭く
キッチンペーパーで水分をしっかり取っておくと、味がよく染みて、油はねも防げます。
漬け込み(味付け)
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ボウルに魚を入れ、
醤油・酒・おろし生姜・おろしにんにくを加えます。 -
手で軽くもみ込み、
15〜30分ほど冷蔵庫で漬け込みましょう。しっかり味が染みます。
揚げる
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味をつけたネンブツダイの汁気を軽く切り、片栗粉をしっかりまぶします。
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フライパンや鍋に油を2〜3cm入れて中火にかけ、
170〜180℃の中温に熱します。菜箸を入れて泡が立つ程度が目安。 -
魚を1匹ずつ入れて、3〜4分じっくり揚げます。骨まで火が通ってカリカリに。
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油を切ってお皿に盛り、塩やレモンを添えて完成!
美味しく作るポイント
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二度揚げすると、骨までサックサク!
1度目は160℃でゆっくり3分 → 一度取り出して休ませ、2度目に180℃で1分ほど。 -
魚の大きさによって揚げ時間を調整してください。
小さい魚なら3分ほど、大きめは少し長めに。 -
味付けのバリエーション:
漬けだれにみりんで甘さをプラス、唐辛子でピリ辛などもおすすめ!
こんな食べ方も!
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おつまみに最適!ビールや焼酎と相性バツグン。
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お弁当のおかずにもピッタリ。冷めてもカリッとして美味しいです。
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ネンブツダイ丼:ご飯にキャベツと一緒にのせて甘ダレをかけても絶品!
② つみれ
身を包丁で叩き、ネギ・ショウガ・味噌などと混ぜてつみれに。鍋や味噌汁にすると、出汁がよく出てほっとする味わいです。
骨ごとすりつぶして食べれるので、栄養満点で調理も楽なのでおすすめです!
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ネンブツダイ … 15〜20匹
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味噌 … 大さじ1
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おろし生姜 … 小さじ1
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ねぎ(みじん切り) … 大さじ2
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卵 … 1個(または黄身だけ)
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片栗粉 … 大さじ1
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酒 … 小さじ1
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塩 … 少々
※お好みで、青じそ・ごま・にんにくなどを加えても美味しくなります。
下処理の手順
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ウロコを取る
スプーンや包丁の背を使って、尾から頭に向かって優しくこそげ取ります。 -
頭・内臓・エラを取る
頭を切り落とし、腹を開いて内臓とエラを取り除きます。血合いもきれいに洗いましょう。 -
水気をしっかり拭く
キッチンペーパーで水分を丁寧にふき取ると、臭みが出にくくなります。
すり身を作る
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包丁で刻む or フードプロセッサー
下処理した魚を細かく叩くか、フードプロセッサーで骨ごとすり身にします。骨は細かくすれば気になりません。 -
材料を混ぜる
刻んだ魚に、味噌・生姜・ねぎ・卵・片栗粉・酒・塩を加え、粘りが出るまでよく練ります。 -
丸めて成形
手に水をつけて、一口大の団子状に丸めます。冷蔵庫で10分ほど寝かせると形が崩れにくくなります。
調理方法
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つみれ汁にする
出汁を取った味噌汁やすまし汁に直接入れて、5〜6分煮ます。あっさり優しい味わいに。 -
鍋の具材に使う
寄せ鍋・味噌鍋・キムチ鍋などに入れて煮込めば、魚の旨味がスープにしみ出します。 -
焼きつみれにする
フライパンで焼いて香ばしく仕上げ、ポン酢や甘ダレで食べても美味。お弁当にも◎。
美味しく作るコツ
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フードプロセッサーがあると便利
骨までしっかりすり潰せるので、小骨が気になる人にもおすすめ。 -
アレンジも自在
青じそやゆず皮を刻んで入れると風味アップ。味噌の代わりに醤油ベースでもOKです。
③ 南蛮漬け
唐揚げにしたネンブツダイを、甘酢とタマネギ・ニンジン・唐辛子などで漬ける一品。
日持ちもし、さっぱりとした味わいです。
冷やしても美味しく、夏の食卓にぴったりな一品ですので、釣りたてのネンブツダイがたくさん手に入った時は、ぜひ試してみてください!
材料(2〜3人分)
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ネンブツダイ … 10〜15匹
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玉ねぎ … 1/2個(薄切り)
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にんじん … 1/4本(千切り)
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ピーマン … 1個(細切り・お好みで)
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小麦粉 or 片栗粉 … 適量
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揚げ油 … 適量
※野菜は好みで長ねぎやパプリカなどでも代用OKです。
南蛮ダレ(漬け汁)の材料
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酢 … 100ml
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醤油 … 50ml
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砂糖 … 大さじ2〜3(お好みで調整)
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みりん … 大さじ1
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輪切り唐辛子 … 少々(辛さは調整可能)
※鍋に材料を入れてひと煮立ちさせておくと、酸味がまろやかになります。
下処理の手順
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ウロコを取る
包丁の背やスプーンで優しくこそげ取ります。 -
頭・内臓・エラを取る
頭を落とし、腹を開いて内臓とエラを取り除きます。血合いもよく洗いましょう。 -
水気をふき取る
キッチンペーパーでしっかり水分を拭き取っておくことで、カラッと揚がります。
魚を揚げる
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ネンブツダイに小麦粉または片栗粉をまぶします。
※余分な粉は軽くはたいておきましょう。 -
フライパンまたは鍋に油を熱し、170〜180℃でカラッと揚げます。
小さめの魚なら3〜4分、骨までしっかり火を通します。 -
揚がったら油をよく切り、熱いうちに南蛮ダレに漬けます。
南蛮漬けにする
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容器にタマネギ・にんじん・ピーマンなどの野菜を入れておきます。
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揚げたネンブツダイを加え、あたたかい南蛮ダレを全体にかけます。
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粗熱が取れたら、冷蔵庫で30分〜1時間ほど漬け込むと味がよくしみます。
美味しく作るコツ
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揚げたての魚を熱いままダレに漬けるのがポイント。
味の染み込みがよくなります。 -
酢の種類を変えると風味も変化します。
米酢はまろやか、黒酢はコクのある味わいに。 -
一晩寝かせるとさらに美味しい。冷蔵庫で2〜3日保存も可能です。
④ 天ぷら
小さなネンブツダイでも、天ぷらにすれば上品で軽い口当たりの一品に変身します。
三枚おろしにして、塩をふって軽く水分を抜いてから揚げると上品な白身天ぷらに。抹茶塩や天つゆで。
少し型の良いネンブツダイが釣れたときにおすすめです。小さすぎると調理が難しいかもしれません。
材料(2〜3人分)
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ネンブツダイ … 10〜15匹(中小サイズ)
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天ぷら粉 … 適量(市販のものでもOK)
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冷水 … 適量(天ぷら粉の袋の表示どおり)
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揚げ油 … 適量
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塩 or 天つゆ … お好みで
※衣は小麦粉+片栗粉+卵+冷水でも作れます(自家製の場合の分量も後述)
下処理の手順
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ウロコを取る
包丁の背やスプーンで、尾から頭へ優しくこそげ取ります。 -
頭・内臓・エラを取る
頭を落とし、腹を開けて内臓とエラを除去。血合いも丁寧に洗い流します。 -
水気をしっかり拭く
キッチンペーパーで水気を取っておくことで、揚げたときに油はねしにくくなります。
三枚おろしにする(おすすめ)
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ネンブツダイの身を三枚におろすと、小骨が気にならず食べやすくなります。
※慣れていない場合は、腹開きでもOKです。 -
骨の多い魚なので、天ぷらにする場合は骨を外す or しっかり火を通すのがポイントです。
衣を作る
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市販の天ぷら粉を冷水で溶いておきます。
※粉:水=1:1が基本。ダマが残っていてもOK。冷水を使うとカラッと揚がります。 -
自家製の場合:
小麦粉 … 1/2カップ、片栗粉 … 大さじ1、卵黄 … 1個分、冷水 … 100ml(目安)
揚げる
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衣をつけたネンブツダイの身を、170℃の油で揚げます。
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揚げ時間の目安は、三枚おろしで1〜2分、丸ごとなら3〜4分。
表面が薄く色づき、カリッとしたらOKです。 -
油をよく切って、お皿に盛り付けます。
美味しく食べるポイント
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揚げたてを抹茶塩や岩塩、天つゆなどでどうぞ。レモンを絞ってもさっぱりして美味しいです。
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旬の野菜(ししとう、かぼちゃ、ナスなど)と一緒に盛り付けると、見た目も彩りよく仕上がります。
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冷めても美味しいので、お弁当のおかずにも◎。
⑤ 刺し身
釣りたての鮮度が良い個体に限り、三枚おろしにして皮を引き、薄造りに。ポン酢や薬味でいただくと旨味を感じられます。
ネンブツダイは小さくても、丁寧に処理すれば繊細で甘みのある白身が楽しめます。
材料(1〜2人分)
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ネンブツダイ … 3〜5匹(なるべく大きめ・鮮度のよいもの)
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おろしわさび、しょうゆ … 適量
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大葉、刻みネギ、ミョウガ、ポン酢 … お好みで
刺し身に向いているネンブツダイの条件
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釣り上げてすぐ締めたもの、または活き締め処理されたもの
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体長10cm以上が理想(小さすぎると身がとれない)
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内臓処理と血抜きがしっかりされた新鮮な個体
※鮮度が落ちやすい魚なので、基本的には釣ったその日に食べることをおすすめします。
下処理の手順
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ウロコを丁寧に取り、頭・エラ・内臓を除去します。
腹の血合いも流水でよく洗い、ペーパーで水気を取ります。 -
背中から包丁を入れ、三枚おろしにします。
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腹骨をすき取り、小骨(中骨)を骨抜きで丁寧に抜きます。
※小さい魚なのでピンセットで慎重に。
刺し身の切り方
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皮を引く
ネンブツダイの皮はやや固めなので、三枚おろしにしたあと、皮を丁寧に引きます。
皮ごと炙って“皮付き刺し”にしても香ばしく美味しいです。 -
薄くそぎ切りにする
身がやわらかく崩れやすいので、刃先を寝かせてスッと引くように切るのがコツ。
盛り付けと食べ方
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大葉の上に並べたり、ミョウガ・刻みネギなど薬味と一緒に盛ると見た目もきれいです。
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しょうゆ+わさび、またはポン酢+もみじおろしなどで爽やかに。
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鮮度が良ければ、刺し身だけでなく「なめろう」や「昆布締め」にしても絶品です。
美味しく食べるコツ
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刺し身にしたら、30分ほど冷蔵庫で寝かせると味が落ち着いて美味しくなります。
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余った身は漬け(醤油+みりん)にして翌日の丼にするのもおすすめ。
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鮮度に自信がない場合は、無理せず加熱調理へ。南蛮漬けやつみれに回しても◎。
ネンブツダイは小さくても、丁寧に処理すれば繊細で甘みのある白身が楽しめます。
“捨てられがち”な魚を刺し身で味わえば、釣りの楽しさがもっと深まります。ぜひ一度お試しください!
まとめ:ネンブツダイは“捨てずに食べる”価値アリ!
ネンブツダイは小さくて地味な魚ですが、正しく処理し、調理すれば絶品の白身魚です。
寄生虫などを過度に心配する必要はなく、唐揚げやつみれなどの調理法で美味しく安全に食べられます。
釣ったネンブツダイをリリースするのも一つの選択肢ですが、せっかくの命。煮干し代わりにも、食卓のもう一品にも活用できる、知る人ぞ知る“うまい魚”として、ぜひ楽しんでみてください。
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